なーママふわ∞ポム日記

~関ジャニ∞を中心に、時折KinKi Kidsや嵐のことをふわふわと綴るブログ~

『ばしゃ馬さんとビッグマウス』の感想

ようやく「罪と夏」が我が家にやってきました。

先週から、娘の『なー』から「ねぇ、はやく絵のやつ(=特典のMV)こないのー?」と催促されていたので、これでたっぷり楽しめそうです。

 

そんなエイトごとが忙しい時に、6月末が有効期限の某最大手レンタル店の旧作DVD無料クーポンを利用し、私は今さらですが『ばしゃ馬さんとビッグマウス』を観ました。

2年半前に公開の映画ですが、ネタバレを避けたい方はここで引き返してください。

 

 

 

最初の感想は「こんなにエイトごとが立て込んでいる時期に、片手間に観るような映画じゃなかった…」でした。

観る前に色んなブロガーさんの記事を読ませていただいたし、何となくストーリーを知っているつもりでしたが、パッケージの明るさに騙されました。

アラフォーの私には、観終わった後に突きつけられるものが切なくて重すぎて、とても苦しい映画でした。

 

映像はとても色彩豊かで、明るくてキラキラした、陽だまりを感じさせるものでした。

これは、重たいストーリーと対比的に、綿密に計算されて作られたんでしょうね。

何よりこの映画の雰囲気をやわらかくしているのは、安田さん演じる天童の関西弁と見た目ですね。

 

以前から思っていましたが、普段から関ジャニ∞の中でも安田さんの関西弁はやわらかく聞こえます。出身地の尼崎は、ダウンタウンに代表されるように極めて大阪弁に近い印象ですが、安田さんは違う。でも、安田さんは神戸弁でもないし、生まれ育った環境や奄美の血が安田さんのやわらかな関西弁の基礎になっているのかな、と思います。

音楽の知識が全くないので的外れな見解かもしれませんが、関西弁は他の地域の言葉と比べて音域が広いと感じています。加えて、安田さん演じる天童は、母音を少し長めに話す特徴があって、それらをミックスして、安田さんは天童のやわらかい雰囲気を巧みに作り上げたように感じました。

 

その最たる台詞が、安田担の皆さんがやられたという、馬淵が酔って天童に電話したシーンの「酔うてるん?」ですね。

母音と音域をミックスして書くと「酔↓ぉ↑て↓ぇ↑る→ぅ↓ん↑↑?」と、話し言葉としては広い音域で母音を操っています。これは、音に対して天才な安田さんならではだなぁと思いました。

 

麻生久美子さんは現在37歳で、2012年5月に第1子を出産されたので(現在第2子妊娠中とか)、この映画の撮影の時はお子さんが乳児だったと思われますが、役の年齢とほぼ同じだったからか、母の部分を全く感じさせないリアリティがありました。

 

馬淵は何回か眼鏡をかけずに(おそらくコンタクトを装着して)人と会っている時があります。

1つ目は、馬淵が監督にシナリオを読んでもらいに事務所へ行ったとき。2つ目は、結婚式のとき。

このときに眼鏡を外しているのは、馬淵にとって気合を入れる意味があると解釈しました。顔にも力が入ってます。

この時はまだ夢を追っているとき。成功したいという野心を抱いているときです。

でも、夢が破れた後にも眼鏡を外しています。

友人のシナリオ大賞受賞式に出席したときと、最後に天童と会うシーン。

このときの馬淵は、顔に力が入っていない。まるで仮面を外したように、一線を退いた、穏やかな表情でした。服装も、すごく女性らしくなっている。

これを使い分けられる麻生さんはすごい女優さんだな、と思わされました。

 

馬淵と天童は似すぎている。

若さゆえ「自分は天才」「こんなの誰でも書ける」とビッグマウスな(だった)ところ。

恋心を抱く相手の気持ちを探る時に「最後にシナリオの参考にちょっと聞きたいんだけど…」という枕詞を使うところ。

頑張ってシナリオを書いても1次すら通らないところ。

夢に破れたとき、馬淵はそれに気づいた。

以前少し仲良くなった時期に、天童から「俺が付き合ってって言ったらどうする?」と言われ、「あり得ない」と一蹴して天童の気持ちにすら気づかなかった馬淵ですが、

最後に天童から「俺が好きやって言ったらどうする?田舎帰らんとこっちで俺と付き合えへん?って言ったらどうする?」と言われたときは、ちゃんと「うーん…ごめん、ちょっとないかな。でもうれしいよ。ありがとう。」と返事した馬淵。

かつて元彼が、夢を諦めた自分と夢を追い続けている最中の馬淵が一緒にいてはいけないと、馬淵に別れを告げたように、

馬淵もまた、夢を諦めた自分と夢を追い続けている最中の天童が一緒にいてはいけないと、天童をフる。

それは、馬淵の「天童くんは私なんかより才能あるし、きっと夢叶うよ。」という言葉に集約されていて、天童には夢を実現してほしいという強い願いが込められていると感じました。

自分が相手に持つ恋愛感情よりも、相手に夢を叶えてほしい。

たとえそれが永遠の別れになってしまったとしても。

元彼も、馬淵も、そういう思いで、それぞれの相手に別れを告げたような気がしました。

そして馬淵は、元彼が自分と別れた時と同じように、介護の道へ進もうとする。

夢が叶わない連鎖は、夢を叶えることでしか断ち切れない。

そういう現実を突き付けられたように感じました。

 

最後に、この映画が、馬淵が書き下ろした脚本であったことが悲しくて重くて、ハンマーで頭を殴られたような衝撃でした。

 

この映画は、現在公開中の映画「ヒメアノ~ル」と同じ吉田恵輔監督の書き下ろし脚本なんですね。天才だと思いました。

 

馬淵の「夢って、叶う人の裏にいっぱい諦めた人がいる。」

この言葉が、先日の関ジャムでドリカムの中村さんが言った「歌と作詞の才能はない」と言われたけれど、だからこそ「自分の居場所を見つけられた」という言葉と相まって、私にものすごく大きなものを突き付けています。

 

と、ここまでは重苦しく感想を書きましたが、この映画で2点だけ違和感を感じた部分がありました。

 

1つ目は、旅館での入浴シーン。天童くん、筋肉美がまぶしすぎる…。安田さん好きとしては非常にありがたい場面なんですが、天童くんに「脱いだらすごい」のイメージがなくて(安田さんにはある)、思わず声を上げました。男らしい安田章大が溢れているよ…。

 

2つ目は、カラオケで深夜0時を超え誕生日を迎えた馬淵に、持参したギターで誕生日の歌(「天童義美のラヴソング」by安田章大)をプレゼントしたとき。あまりにギターと歌が上手いので(当たり前なんですけど)、「天童くん、脚本家じゃなくてシンガーソングライターを目指した方がいいんじゃないか…」と思ってしまいました。ここでも音楽の才能溢れる安田章大が出てしまっているよ…。

 

即泣きトライアルのとき、村上さんに「次の(演技の)仕事、来るんちゃうか!?」と言われた安田さん。いえ、既に着実に演技の仕事でもステップアップしていると思います。エイトごとが少し落ち着いたら、安田さんのお芝居作品をたくさん鑑賞しようと思います。